リテラル型

リテラルはJavaScriptのプリミティブである値そのものです。

文字列リテラル

型として文字列リテラルを使用できます。例えば:

let foo: 'Hello';

ここではfooという名前の変数を作成しました。それに代入されるリテラル値は'Hello'のみを許可します。これは以下のとおりです:

let foo: 'Hello';
foo = 'Bar'; // Error: "Bar" is not assignable to type "Hello"

それらは単独ではあまり使い所がありませんが、ユニオン型で結合して、強力な(そして便利な)抽象化を作成することができます。

type CardinalDirection =
    | "North"
    | "East"
    | "South"
    | "West";

function move(distance: number, direction: CardinalDirection) {
    // ...
}

move(1,"North"); // Okay
move(1,"Nurth"); // Error!

その他のリテラル型

TypeScriptはbooleannumberリテラル型もサポートしています。

推論

かなり一般的にType string is not assignable to type "foo"というエラーを受け取ります。次の例はこれを示しています。

これは、test{someProp: string}型であると推定されるためです。この問題を解決するには、シンプルな型アサーションを使用して、TypeScriptに以下のようにリテラルを推測させます。

あるいは、型アノテーションを使うことで、宣言した時点でTypeScriptが正しい型を推論するのを助けることができます。

ユースケース

文字列型の有効な使用例は次のとおりです。

文字列ベースの列挙型

TypeScript enumsは数字ベースです。上記のCardinalDirectionの例のようにユニオン型の文字列リテラルを使用して文字列ベースの列挙型を模倣することができます。次の関数を使ってKey:Value構造体を生成することさえできます:

そして、keyof typeofを使ってリテラル型の合成を生成します。完全な例を次に示します。

既存のJavaScript APIのモデリング

例えば CodeMirrorエディタにはreadOnlyオプションがあります。これは、booleanまたはリテラル文字列nocursor(有効値: true、false、"nocursor")です。それは次のように宣言することができます:

ユニオン型の区別

これは本の後方で説明します。

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