JavaScriptからの移行ガイド

前提事項:

  • あなたはJavaScriptを知っている

  • プロジェクトで使用されているパターンや構築ツール(webpackなど)を知っている

そのような前提をもとに、一般にプロセスは以下のステップからなる:

  • tsconfig.jsonを追加する

  • ソースコードの拡張子を .jsから.tsに変更する。any型を使ってエラーを抑制する

  • 新しいコードはTypeScriptで記述し、できるだけanyを使わないようにする

  • 古いコードに戻り、型アノテーションを追加し、バグを修正する

  • サードパーティ製JavaScriptコードの型定義を使用する

これらの点のいくつかをさらに議論しましょう。

すべてのJavaScriptは_有効な_TypeScriptであることに注意してください。つまり、TypeScriptコンパイラにJavaScriptをいくつか与えると、TypeScriptコンパイラによって生成されたJavaScriptは元のJavaScriptとまったく同じように動作します。つまり、拡張子を.jsから.tsに変更しても、コードベースに悪影響はありません。

エラーを抑制する

TypeScriptはすぐに型チェックを開始しますが、元のJavaScriptコードはあなたが思っていたほど整っていない可能性があります。したがって、エラーが発生します。これらのエラーの多くは、anyを使用して抑制することができます。例:

var foo = 123;
var bar = 'hey';

bar = foo; // ERROR: cannot assign a number to a string

エラーが正しいものであったとしても(ほとんどの場合、推測された情報は、開発者の考えよりも優れています)、あなたはおそらくTypeScriptで新しいコードを書きつつ、古いコードを徐々に更新することに集中することになるでしょう。型エラーを抑制する方法は以下の通りです:

var foo = 123;
var bar = 'hey';

bar = foo as any; // Okay!

他の場所で何かをanyとアノテーションしたいことがあるかもしれません。例:

function foo() {
    return 1;
}
var bar = 'hey';
bar = foo(); // ERROR: cannot assign a number to a string

エラーを抑制した結果:

function foo(): any { // Added `any`
    return 1;
}
var bar = 'hey';
bar = foo(); // Okay!

注意:エラーを抑止することは危険ですが、新しく書いたTypeScriptコードでエラー通知を受けることができます。// TODO:コメントを残したほうが良いかもしれません。

サードパーティ製JavaScript

JavaScriptをTypeScriptに変更することはできますが、世界全体を変更してTypeScriptを使用することはできません。これは、TypeScriptのアンビエント定義のサポートが必要な部分です。最初はvendor.d.ts(.d.ts拡張子が、これは宣言ファイルであることを指定しています)を作成し、色々と雑多に詰め込むことをオススメします。あるいは、ライブラリに固有のファイルを作成します(例えば、jqueryのためのjquery.d.ts)。

注意: DefinitelyTyped と呼ばれるOSSリポジトリには、上位90%のJavaScriptライブラリには、よくメンテナンスされた、厳密な型定義が存在します。ここにあるように独自の定義を作成する前に、そこを見ることをお勧めします。それにもかかわらず、この素早くもダーティな方法は、初期のTypeScriptにおける障壁を減らすために不可欠な知識です。

jqueryの場合を考えてください。jqueryのために些細な定義を素早く簡単に作ることができます:

declare var $: any;

場合によっては、明示的なアノテーションを何か(例えばJQuery)に追加したいかもしれないし、型宣言スペースに何かが必要な場合もあります。typeキーワードを使って簡単に行うことができます:

declare type JQuery = any;
declare var $: JQuery;

これにより、将来の更新が簡単になります。

ここでも、 DefinitelyTyped に高品質の「jquery.d.ts」が存在します。しかし、サードパーティ製のJavaScriptを使用している場合、JavaScript -> TypeScriptの摩擦をすばやく克服する方法を、あなたは既に知っています。次に、アンビエント宣言について詳しく説明します。

サードパーティ製NPMモジュール

グローバル変数宣言と同様に、グローバルモジュールを簡単に宣言できます。例えばjqueryをモジュール(https://www.npmjs.com/package/jquery)として使用したい場合は、あなた自身で以下のように書くことができます:

declare module "jquery";

必要に応じてファイルにインポートすることができます:

import * as $ from "jquery";

さらに、より高品質のjqueryモジュール宣言を提供する DefinitelyTyped に高品質の jquery.d.tsが存在します。しかし、あなたのライブラリには存在しないかもしれません。なので、既に説明したように、少ない摩擦で移行を継続するための素早い方法があります🌹

外部の非jsリソース

JS以外のファイルであっても、単純な*スタイルの宣言でインポートできます。例えば.cssです(webpackスタイルのローダーやCSSモジュールのようなものを使用している場合)。理想的には、global.d.tsファイルの中でインポートします。

declare module "*.css";

これで、import * as foo from "./some/file.css"をインポートすることができます。

同様に、htmlテンプレート(angularなど)を使用している場合は、次のことを行えます:

declare module "*.html";

その他

もしチームがTypeScriptへの移行に積極的でなくて、もっと静かにアップグレードしたいときは、チームを説得せずに気づかれずにアップグレードする方法について、TypeScriptチームがブログ記事を書いています

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